わかりやすいマニュアルを作る 文章・用字用語ハンドブック
- 作者: テクニカルコミュニケーション研究会
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 1995/01/21
- メディア: 単行本
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人に何かを伝えるために文章を書く上で、基本的なことから細かいことまで具体的に例をあげながら教えてくれます。マニュアルを作る際のハンドブックとなっていますが、それ以外の文章にも多くは当てはまるでしょう。
気になったものを以下にいくつか取り上げます。
- 内容が読み取れる見出しにする
- 主題、注意事項は段落の冒頭に書く
- できるだけ肯定文に言い換える
- 「思われる」「考えられる」は使わない
誤解を招きにくい文や、親しみやすいやわらかな表現の文を書く上で、修飾子や読点の位置、助詞の使い方などにも詳しく触れています。
- 漢字の比率は全文字数の30%前後にする
- 長い修飾句は前に出す
文字は、自動的に/カーソルの直前に/挿入されます。
文字は、カーソルの直前に/自動的に/挿入されます。
- 「〜的」「〜性」「〜化」はできるだけ使わない
- 文語調は堅苦しい印象になるので口語調に言い換える
用字・用語の扱いについても多くの紙面を割いています。
- 略字・俗字:「年令」「20才」などは使わない
- 誤読の防止のため「一目」は「ひと目」と書く
- そのほか、「大勢」「目下」なども「おおぜい」「もっか」と書く
- 当て字である「ヶ」を使わない
- 「カ」「か」「個」「箇」で書き換える
- 一般消費者向けには「コンピューター」と書く
- 一般用語である「メーカー」「ポリシー」「セミナー」などとの統一性
- できるだけ算用数字を使う (ex.「4捨5入」)
- 登録商標と普通名詞を区別する
- セロテープ、宅急便、エレクトーン、セメダイン、・・・
- 引用符号(" "、' ')の代わりにカギカッコを使う
今回とくに印象に残っているのはこちら↓。
- 「K」と「k」の区別
キロ(k)は「10の3乗」ですが、情報量の単位であるキロ(K)は「2の10乗」を指します。
すなわち、1kバイトは間違いで、正しくは1Kバイトとなります。
細かいことですが、人に伝える表現は正しいものを身に付けたいですね。