システム開発 火事場プロジェクトの法則―どうすればデスマーチをなくせるか?
[システム開発] 火事場プロジェクトの法則 ~どうすればデスマーチをなくせるか?
- 作者: 山崎敏
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2006/09/13
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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やまざきさんの本です。
2部構成になっていて、前半はプロジェクトが火を噴かないように起こすべき具体的な行動(チェック項目)が並びます。人月の神話とかトム・デマルコのピープルウェアといった古典でも語られている内容が、やまざきさんの経験をもとに綴られています。
目次がそのままチェック項目にもなりますので、ご本人のサイトから...
- やまざき@BinaryTechnology
後半は、チェック項目を見出すための本質的な考え方について触れています。映画『ビューティフルマインド』からのナッシュの言葉の引用がしっくりきました。
アダム・スミスは『最良の結果はグループ全員が自分の利益を追求すると得られる』と言った。それは間違いだ。
『最良の結果は全員が自分とグループ全体の利益を求めると得られる』 これこそが世界を支配する心理だ。
ナッシュ均衡理論で示唆されていることの一つは、自分とまわりの両方の価値を追求することがトータルとしてよい結果につながることだと思います。自分だけでなく、まわり(組織とか社会とか)だけでもなく、両方の価値を追求することが大切なのでしょう。
当たり前と言えばまさにそうなのですが、自戒の意味もこめて取り上げてみました。 (^^;
蛇足となりますが、、、
自分の価値を高め、その高まった自分の価値でまわりの価値を高める。互いが互いに影響を与え、お互いの価値を高めあう。このあたりはオープンソースにも通じるものがあるのかな、とふと思いました。